■ 「乾坤一擲」9月

乾坤一擲

 

 米軍が垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの沖縄・普天間基地への配備を強行せんとしている。野田政府は「米政府の方針で、どうしろ、こうしろという話ではない」と、日米安保体制のもとでは「当然のこと」という姿勢を露わにし、防衛大臣による体験飛行まで行ない、沖縄―日本「本土」を貫く労働者人民の配備阻止の闘いを圧殺せんとしている。絶対に許してはならない。
 現在、普天間基地に配備されている中型ヘリコプターCH46の「後継機」とされるオスプレイは、速度で二倍、空中給油を受けることで航続距離が六、七倍になるとされている。明らかに朝鮮半島に「殴り込み部隊」を投入するための配備だ。
 オスプレイ配備阻止の闘いを「安全性」の問題に切り縮めることは軍事基地を容認し、安保を容認することになる。「連合」は、7月13日に政府に対して「在日米軍基地におけるオスプレイの配備に関する要請」なるものをアリバイ的に行なっているが、その内容は「安全性が確保されない限り、オスプレイは配備しないこと」という「配備ありき」だ。 1950年からの朝鮮戦争の際に、朝鮮労働者人民の虐殺に使われる兵器を積んだ船の出港阻止に起ち上がり、「反戦」と「国際連帯」の闘いを労働現場で貫徹した港湾労働者もいたが、他方では「朝鮮特需」による利益を平然と享受する「労働運動」も存在し、これが今日の「連合」に連なっていることをわれわれは直視しなければならない。
 「戦争のための基地は、沖縄にも、どこにも要らない」という闘いが唯一の方針だ。

(山崎)