4・4「君が代」不起立被処分者に対する「再発防止研修」粉砕闘争

  不起立処分者3名への転向強要を許さず闘う
  不起立処分者3名への転向強要を許さず闘う

4・4

「君が代」不起立被処分者に対する

「再発防止研修」粉砕闘争

 

東京都教職員研修センター前で決起

 

 都教育委員会は、都立高校・特別支援学校・中学校で2013年度卒業式において「日の丸」「君が代」強制に反対し、卒業式場で不起立を貫いた教育労働者4人に対して「戒告」「減給」の処分を強行した。そして4月4日、そのうち退職者1人を除く3人を東京都教職員研修センター(水道橋)に呼び出して「再発防止研修」を強制的に受けさせた。 「再発防止研修」の日程は、新学期・入学式などを控えた教育現場では繁忙期であるにもかかわらず、わざわざ入学式前に前倒しで設定して強行されている。それは、入学式での不起立闘争を事前につぶすことも狙いながら「研修」を設定しているからだ。

 4月4日、早朝から研修センター前には教育労働者をはじめ多くの労働者人民が駆けつけ、約60人を超える仲間が、「研修」の受講に出頭した仲間への激励と都教委に対する抗議の行動を研修センター前に張り付き闘いぬいた。

 朝8時20分、「『日の丸・君が代』不当処分撤回を求める被処分者の会」の星野共同代表が、抗議のマイク情宣を開始する。

 封鎖されたゲートの内側では警備のため黒い腕章をつけた都教委の職員が10人以上動員されてきている。物々しい警備体制が、「研修」とはまったく名ばかりで、教育労働者への弾圧でしかない性格を物語っている。

 一連の「君が代」訴訟を担っている弁護団の澤藤統一郎弁護士が都教委に申し入れを行ない、「被処分者の会」「河原井さん根津さんらの『君が代』解雇をさせない会」が抗議声明をそれぞれ都教委側に手交した。

 受講のために研修センターに入構する当該の仲間たちを結集した労働者人民が「がんばれー」のシュプレヒコールで送り出した後、抗議行動に駆けつけた仲間たちの中から、「再発防止研修」を過去に受講した福嶋氏らが、「研修」と言いながらその内容は思想・信条を踏みにじり、イジメと思想転向の強要以外の何ものでもないことを、暴いていった。

 

「日の丸」「君が代」強制攻撃を粉砕しよう

 

 午後0時15分、再び研修センター前に結集した仲間たちがシュプレヒコールをあげ、抗議行動を再開する。そして午後0時30分、「研修」を終えた当該の仲間が抗議行動に合流して、「研修」の内容についての報告と感想を述べる。S氏は、「『再発防止研修』を受けるのは3回目。一昨年から同『研修』が質量ともに強化されたことは聞いていたが、前二回に比べて本当にひどくなっている。『研修』では振り返りシートと称して書きたくないことを書かせて、声を出して読み上げることを指示された。私は拒否した」。今回で連続六回の処分となる田中聡史氏は、「『研修』内容は昨年と変わらない。『職務命令に従え』『国旗・国歌の指導は教員の責務だ』の繰り返し。教員の『良心』に反することをしろ、と言うことだ。教育公務員として今後どうしていくかと聞くので、『全体の奉仕者として職務を遂行する』と書いた」。それぞれともに「君が代」強制に対してはこれからも闘い続けていく決意を語った。

 研修センターでの「研修」は、3時間半も教育労働者をかんづめ状態にして思想転向を迫る懲罰的なイジメに他ならない。さらに、研修センターでの「研修」を受けた後には、2ヵ月の長期におよぶ所属校での「個別研修」が義務付けられ、そして再度、研修センターでの2度目の「研修」が強制されるのだ。

 「被処分者の会」の近藤徹事務局長が、「6月~7月に2回目の『センター研修』が該当者個別に行なわれる。2度目の『センター研修』についても当該の仲間を支えるために、都教委に対して抗議行動を取り組んでいこう。まだ審理の続いている『君が代』裁判などや最高裁への要請行動にも引き続き取り組んでいこう」と呼びかけを発し、結集した仲間たちが、再び都教委に対して抗議と怒りのシュプレヒコールをたたきつけた。

〈東京・山谷日雇労働組合〉