5・12 教育委員会制度解体阻止! 国会前行動

5・12 教育委員会制度解体阻止!  国会前行動

   

 5月12日、「都教委包囲・首都圏ネット(包囲ネット)」による国会前行動が取り組まれた。午後2時、衆院第二議員会館前には、「包囲ネット」の仲間を中心に「日の丸」「君が代」や教育問題に取り組む労働者人民が結集した。

 まず、「包囲ネット」のA氏が、マイクを手に「地方教育行政法」改悪=教育委員会制度解体の問題を解説しながらアピールを開始する。A氏は、「『地教行法』改悪が大詰めを迎えている。16日の審議で、通算40時間の審議をしたということで、いつでも採決される危険が高まっている。また国会の後半はさまざまな弾圧諸立法が控えている。いかに厳しい国会情勢でも最後の最後までがんばり通そう」と強調した。

 次に、「『日の丸・君が代』不当処分撤回を求める被処分者の会」の共同代表・岩木氏が、発言に起つ。岩木氏は、「2014年度入学式でも東京都教育委員会が不起立を理由として2人に処分を出している。そのうち1人には減給10分の1が6ヵ月、という厳しい処分となっている。2人への都教委の『再発防止研修』があす13日に強行されようとしている。私たち『被処分者の会』は『再発防止研修』への抗議行動を予定している。水道橋の教職員研修センター前で朝8時20分から行動を開始する。みなさんの結集をお願いしたい」と行動を提起し、「東京都の教育行政は、首長の意向によって教育現場が左右されるという10年だった。今、政府が進めようとしている教育委員会制度解体が東京では先取り的に実施されてきた。『日の丸・君が代』強制に反対する闘いは、都の教育行政の問題にとどまることなく、安倍による教育の国家支配に対決していく運動の一翼となってきている。『地教行法』改悪を絶対に阻止していこう」と訴えた。

 続いて、「包囲ネット」のN氏が、「安倍の教育再生戦略とは、教育ではなく、教育を経済政策に従属させていくというものだ。『グローバル化に対応した人材育成』のため、単に一握りのエリートを生み出すだけではなく、資本に従順な労働力を作り出していくことが目的だ。そして、必要なときに必要なだけ労働力を調達できるようにするために『労働者派遣法』も今の国会で改悪されようとしている。さらに、これまで限定的だった首長の教育行政への関わりが新設される『総合教育会議』を通じて教育内容にまで介入できることになる。首長の意向で教育の専門性・独立性が破壊され、教育現場に混乱が持ち込まれようとしている」と訴える。

 前半の行動のしめくくりに国会にむけてシュプレヒコールを叩きつけた。

 後半は、「包囲ネット」が用意した国会前行動のアピール文が読み上げられ、教科書採択地区の統合再編の問題についてアピールを行なった、川崎市から国会前行動に参加した仲間が、「つくる会教科書を現場に押しつけるために、横浜市に続いて川崎市でも採択地区をひとつにしようとしている」との報告を行なった。「包囲ネット」の仲間が、N氏が発言し、この日の国会前行動の最後に、A氏が、「5月19日、26日の国会前行動は、情勢が緊迫している。時間を午後六時まで延長して闘っていこう」と提起し、シュプレヒコールをあげ、この日の行動をしめくくった。

                      <神奈川県地域連合労働組合>