1・16 東京「君が代」裁判・三次訴訟判決公判闘争

1・16

東京「君が代」裁判・三次訴訟判決公判闘争


 1月16日、東京地裁民事11部で東京「君が代」裁判(三次訴訟)の判決言い渡しが行なわれた。

 東京「君が代」裁判とは、都立学校での卒・入学式、周年行事での「日の丸」「君が代」を強制する内容の2003年「10・23」通達に抗議・抵抗して、不起立・不伴奏を貫いた教育労働者が原告となり、東京都教育委員会に対して処分の取り消しと処分発令によって被った精神的損害への賠償を求めて提訴している裁判だ。三次訴訟は、2007年~2009年に処分を受けた50人が原告となって2010年3月2日に提訴。5年に及ぶ審理を経てこの日を迎えた。

 判決そのものは、都教委の処分に関して、「戒告」を超える「減給」「停職」については取り消しを命じたものの、「戒告」については容認した。また教育現場への不当な介入・支配に他ならない「日の丸」「君が代」強制の「10・23通達」には「違法性・違憲性」なしと、原告の主張を否定した。

 この日、原告団は「日の丸」「君が代」強制反対と書かれた横断幕を先頭に弁護士会館から地裁正門前まで力強くデモ行進。地裁前では支援者が激励の拍手で迎え、その後、傍聴の闘いへと移った。公判には原告、支援者を含め一三四人が傍聴席をビッシリと埋め尽くす。午後1時15分、裁判長・佐々木は判決の主文のみを読み上げただけで、直ちに公判を閉じた。

 原告団・傍聴者らは地裁正門前に再度結集して、「戒告」処分は妥当と断じた地裁判決に対する怒りをこめて抗議の報告集会をもつ。「『日の丸・君が代』不当処分撤回を求める被処分者の会」の近藤事務局長が、「判決全文は150ページだが、実質100ページのもの。私たちの主張が退けられたことは許せない。原告団は直ちに高裁に控訴するつもりだ。弁護団による詳しい判決の内容についての報告などは、この後会場を移動して、集会を開催する」と述べ、全員で地裁に向けて怒りのシュプレヒコールをあげると、一旦地裁前での抗議行動を終えていった。

 午後2時30分、日比谷公園内の日比谷図書文化館地下ホールであらためて判決報告集会が開かれた。

 集会では判決について弁護団から解説と批判が相次いだ。「地裁判決は都教委の『10・23通達』に肩入れするもので、私たちが事実を示して展開した『真の目的は、愛国心を植え付け全体主義教育を狙ったものだ』という主張については根拠もなく、切り捨てた」。そして記者会見を終えて集会に合流した植竹弁護士は、「『君が代』裁判で出されてきた一連の最高裁判決よりもひどい内容だ。また『国家シンボルの強制自体の違憲性』の主張に対しては詳しい理由も示すことなく否定している」。ある弁護人は皮肉をこめて「われわれにとっては控訴理由書が書き易くなった」と発言、会場の大爆笑を誘った。

 三次訴訟の原告たちは、「全然、気持ちは沈まない。最後まで勝つまでやります。応援よろしくお願いします」「戒告処分は決して軽いものではない。具体的な経済的不利益は以前よりも多くなっている。にもかかわらず都教委の処分を是認するのは許せない」。

 近藤事務局長は、「すべての処分の取り消し、違憲・違法を堂々と主張して闘い続ける」と宣言して、今後は控訴にむけた原告団総会の招集と、違法行為を断罪されたにもかかわらず、いまだに謝罪せずに居直る都教委に対する謝罪の要求・要請行動を強化していく方針を提起した。

 都教委は2014年卒業式を控え、またぞろ「君が代」強制の攻撃を東京都の教育労働者に仕掛けようとしている。教育労働者の現場の闘いを軸に労働者人民の階級的な団結と闘いを前進させ、都教委を追いつめ「君が代」攻撃を粉砕していこう。

                            〈東京都地域連合労働組合〉