乾坤一擲

乾坤一擲(けんこんいってき)  


 5月12日に衆院で審議入りしていた「労働者派遣法」改悪案は、6月12日に厚生労働委員会で自民党と維新の党だけの出席で採決を強行し、委員会可決となった。▼安倍は、「法」案の趣旨説明で「(派遣労働者の)雇用の安定」を強調したが、すでに派遣の現場では「業務単位」から「個人単位」に変更して「3年の派遣期間制限」とする改悪案の成立を見越し、これまで「派遣期間制限」が適用されていなかった通訳などの「専門26業務」で働いていた派遣労働者に対する「雇い止め」攻撃が吹き荒れている。さらに、改悪案が成立すれば、派遣労働者は、「3年ごとの派遣切り」を強制される。どこが「雇用の安定」か。▼この改悪案は、「九割非正規化」によって派遣先の拡大と中間マージンの安定確保を狙う派遣業界と、要らなくなったらすぐ切れる派遣労働者を「物品」として利用し続けたいという資本の要請に応えようとるものだ。安倍が「雇用安定措置」と言う派遣元が派遣先に「直接雇用を頼むこと」の義務化なぞ、それを受け入れる派遣先=資本がないことは初めから分かり切っており、何の実効性もない。▼アリバイ的な国会前行動を行っていた「連合」は、予定していた6月9日の国会前行動を「雨天」を理由にして中止している。「非正規問題に取り組んでいる」というアリバイ作りだけが目的の連中がやることは、この程度のものだ。「本工主義」を突破し、「無期限雇用」「直接雇用」を資本に強制する労働組合運動の力で今国会での成立を阻止しよう。(木村)