3・31 卒業式処分発令抗議・該当者支援総決起集会

 「10・23通達」粉砕への決意を固めた総決起集会
 「10・23通達」粉砕への決意を固めた総決起集会

3・31卒業式処分発令抗議・該当者支援総決起集会が闘われる

 

 東京都立学校での卒・入学式で「日の丸・君が代」を強制する都教委の「10・23通達」と対決する教育労働者の闘いが3月の2015年度卒業式でも闘いぬかれ、4人が決起した。この闘いに対して都教委は3月25日に3人の教育労働者に処分を発令した。決起した教育労働者の1人は卒業式会場への不入場1回目を闘い、1人は不起立2回目を闘い、1人は不起立3回目を闘った。この3人以外にも石神井特別支援学校の田中氏が3月24日の卒業式で不起立10回目を闘い、翌25日に都教委が事情聴取を行なっているが、処分は未だ発令されておらず、発令されれば9回目の処分となる。

 3月31日、午後1時30分から、全水道会館で「五者卒・入学式対策本部」が主催した「処分発令抗議・該当者支援総決起集会」が闘われた。「五者」とは「『日の丸・君が代』予防訴訟をひきつぐ会」「『日の丸・君が代』不当処分撤回を求める被処分者の会」「『日の丸・君が代』不当解雇裁判をひきつぐ会」「『日の丸・君が代』強制反対・再雇用拒否撤回を求める二次原告団」「同三次原告団」で構成されている。この集会には、処分を受けた当該3人と田中氏をはじめ、現役の教育労働者、教職員のOB、また支援者ら80人を超える労働者人民が結集した。

 元被処分者の青木氏が司会に立ち、「五者卒・入学式対策本部」を務め、自らも処分発令を受けた川村氏が「今年の卒業式をめぐる状況」の報告を行なった。

 都教委は1月14日に校長連絡会、1月18日に副校長連絡会を開き、「卒業式、入学式等における職務命令違反による懲戒処分の考え方・年次有給休暇の申請について」という管理職止まりの文書を配布している。そのうえで、「職員会議での発言や同僚への働きかけの状況、個別職務命令受け取りの状況も克明に報告する」「包括的職務命令は式の2週間前までに教職員を一堂に集めて行ない、休みも確認する」「個別職務命令は式の一週間前から渡し、渡し終わったという報告をセンターにする」「あらゆる可能性を考えて、係分担の変更や個別職務命令の変更、CD・テープの準備などをしておく」「送辞・答辞は管理職が事前に確認しておく」「当日の教職員の業務を明確化し、1人1人の着席時間を明示する」「校舎内外の警備を万全にし、チラシはセンターにFAXする」という卒業式を管理するためのマニュアルを作っていたことが明らかにされた。また、「五者」が行なった「職務命令を出すな」「卒業式処分をするな」「服務事故再発防止研修をするな」という都教委要請行動に対する回答として、「卒業式等の式典において国歌斉唱時の起立斉唱等を教員に求めた校長の職務命令が合憲であることは、最高裁判決で繰り返し認められているとっころであり、職務命令違反があった場合は、個々の事案の状況に応じて厳正に対処します」という回答を郵送してきたことが報告された。

 「君が代」処分関連の裁判を闘う弁護団を代表して加藤弁護士が発言に立ち、家庭でイジメを受けている生徒のために励ましのメールを送った教育労働者が「不適切メールを送った」として懲戒免職処分された事件の裁判で3月24日に全面勝訴の高裁判決をかちとったことを報告した後、「該当者の発言」として、不起立2回目のYさん、不起立3回目のKさん、石神井特別支援学校での卒業式で不起立を闘った田中氏が発言に立った。

 質疑応答の後、行動提起がおこなわれ、参加者全員が拍手で行動提起を確認し、総決起集会を終えていった。                〈東京・山谷日雇労働組合〉