「戦争法下の『日の丸・君が代』処分とたたかう集会」〈大阪〉

「日の丸・君が代」強制と対決する闘いを前進させることを確認した集会
「日の丸・君が代」強制と対決する闘いを前進させることを確認した集会

5・14「戦争法下の『日の丸・君が代』処分とたたかう集会」〈大阪〉

 

 月14日、「『日の丸・君が代』強制反対・不起立処分を撤回させる大阪ネットワーク」の主催で「戦争法下の『日の丸・君が代』処分とたたかう5・14集会」が「エルおおさか」で開催された。708会議室に闘う労働者が続々と結集し、午後6時より集会が開始される。

 まず最初に、司会の「大阪ネット」・寺本氏が、発言し、続いて、「大阪ネット」・山田氏が、「今、卒・入学式過程での経過報告」を行なう。

 そして、次に、「各闘いの報告」だ。松田幹雄氏、梅原聡氏、「平和な教育を求めスクラムする府民・労働者ネット」の恩地氏、今、卒業式不起立のFさんが発言した後、弁護団の三輪弁護士は、「弁護士になり五年。『日の丸・君が代』訴訟弁護団に入って5年。再任用訴訟、戒告取消し訴訟、人権救済の代理人をしてきた。最高裁は、不起立に対する処分を一律に行なうことや不起立という行為のみで戒告以上の処分を科すことを否定している。ところが、大阪府『職員基本条例』は同じ戒告(職務命令違反)が3回で免職となる。『(大阪での)戒告処分は、3分の1免職処分だ』というのがわれわれの主張だ。全ての処分を撤回させるために皆さんと頑張っていきたい」。

 各裁判報告が、行なわれる。奥野泰孝氏、「Tネット」の平谷氏、「戒告処分共同提訴」の松村宜彦氏、「『君が代』不起立解雇撤回裁判」の野村尚氏、「再任用拒否撤回裁判」の佐藤訓子さん、「『君が代』不起立解雇撤回裁判」の山田肇氏が発言した。奥野泰孝氏は、「大阪地裁・内藤裕之裁判長は、大阪府『国旗国歌条例』は合憲、重罰の減給処分も適法という完全に府教委追随・擁護の判決を下した」。「再任用拒否撤回裁判」の佐藤訓子さんは、「『君が代』解雇損害賠償訴訟(豊中市教委)、減給処分撤回訴訟(豊中市教委)、戒告処分撤回訴訟(大阪府教委)の三つの裁判を闘っている。豊中市が不起立処分と歴史観・価値観など思想・信条を理由として再任用拒否をしたことが明らかになった。『天皇を戴く国歌』は、『戦争する国家』。許してはならない」。

 次に、カンパ要請と質疑・応答に入る。

 その中で、「『戦争教科書』はいらない!大阪連絡会」は、「2015年夏、大阪市・呉市の育鵬社教科書採択で不正があった」と報告した。「市教委は、『市民アンケート重視』で採択の参考にするとした。育鵬社は、『大阪市では市民アンケート重視』と情報をつかみ、フジ住宅・今井会長に伝え、フジ住宅が会社をあげてアンケートに取り組んだ。この七割のアンケートには、同じ筆跡でほぼ同内容のものが多数あり、情報公開で明らかになった。『つくる会』系教科書を子どもたちに渡してはならない。採択のやり直しを求める」。

 最後に、「まとめ」である。

 黒田伊彦氏(大阪ネットワーク・代表)は、「〈一〉〈闘いの中で明らかになった大阪府教委の『国旗国歌条例』、職務命令解釈の矛盾について〉」では、①府教委は、「思想・信条の自由への侵害」批判をさけるため、「君が代」の歌詞の解釈は各人の自由とした②「国旗国歌条例」は、服務規律の厳格化で、愛国心教育と関係ないと嘘をついた③慣例上の儀礼的所作なので、「君が代」起立斉唱は、国籍による差別を生まないという詭弁をおこなった、「〈二〉〈当面の課題と取り組み〉」では、①処分手続きの明文化に対し事情聴取への弁護士立ち会い要求の闘い②大阪弁護士会の人権救済の「勧告書」、「要望書」の履行と周知への取組み③大阪府教委の教育長を含む教育委員との面談を申請中である④七月二三日「『日の丸・君が代』強制反対全国ネット」全国会議、7月24日「『日の丸・君が代』問題等2016全国学習交流集会」に結集し、成功させようとの提起が行なわれ、集会を終了した。

                    〈反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会〉