3・23 教育委員会は「君が代」処分をするな!都庁前ビラまき行動

3・23

教育委員会は「君が代」処分をするな!

都庁前ビラまき行動

 

 2016年度卒業式で、2人の教育労働者が「君が代」不起立を闘った。これに対し、東京都教育委員会は、3月13日、3月21日に当該の教育労働者を呼び出し、「事情聴取」を行なった。この「事情聴取」に対して、「『日の丸・君が代』不当処分撤回を求める被処分者の会(被処分者の会)」は、厳重に抗議し、本人が指定する第三者の事情聴取への「立ち会い」を求めた。しかし、都教委は「都教委の裁量で認めない」として拒否した。この不当な「事情聴取」にもとづき、3月23日、都教委は、定例会を開催し、2人に懲戒処分を決定しようとしている。これを許さない闘いとして、「被処分者の会」と「東京『君が代』裁判原告団」が共同で早朝からの都庁前ビラまきに取り組んだ。

 2012年1月、東京「君が代」裁判1次訴訟において、最高裁は、「社会通念上著しく妥当を欠き、懲戒権者の裁量権の範囲を超え、違法」として減給処分を取り消した。しかし、都教委は、2013年以降、4回目以上の不起立に対して減給処分を強行し、累積加重処分を脅しにして教職員に服従を強いるやり方を繰り返している。同判決は、「不起立・不伴奏等が真摯な動機による行為である」と認めた上で、「職務命令は思想・良心の自由の間接的強制に当たる」として「1回目で戒告処分とすることに関しては、裁量権の範囲内における当不当の問題として論ずる余地がある」と述べ、さらに、2013年9月の東京「君が代」2次裁判最高裁判決は、「(思想・良心の自由に関わっての)不服従に対する不利益処分は、慎重な衡量的な配慮が求められる」として、都教委に「謙抑的な対応」を求める「補足意見」を加えている。にもかかわらず、都教委は、再三にわたる原告団の紛争解決の要請を拒み、話し合いの席にも着こうとせず、3月23日もまた処分を決定しようとしているのだ。

 都庁前ビラまきは、「本日、教育委員会は、『君が代』処分をしないでください」という見出しのビラが用意され、午前7時40分過ぎには、都庁第1庁舎と第2庁舎の連絡通路や新宿駅西口から都庁につながる「中央通り」で開始された。都庁に出勤する労働者が増えてくる8時過ぎになると、それまで都庁敷地内でのビラまきを見ているだけだった警備員が、「敷地内でのビラまきはしないで下さい。敷地外に出てください」と規制に入ってくる。都教委が、道義性なき「君が代」処分への怒りと行動が拡大することを妨害するために指示を出しているのは明らかだ。ビラまきの労働者は、不当な規制に抗議しつつ「中央通り」沿いで8時半までビラまきを貫徹した。

                         〈東京・山谷日雇労働組合〉