10・22都教委抗議・要請行動

「10・23通達」撤回にむけて闘う労働者(10月22日、都庁前)
「10・23通達」撤回にむけて闘う労働者(10月22日、都庁前)

10・22 「都教委包囲・首都圏ネット」が、都教委抗議・要請行動

 

都庁第一庁舎前で抗議行動

 

 10月22日、午後3時半から「都教委包囲・首都圏ネット(包囲ネット)」の主催による、東京都教育委員会への抗議・要請行動が闘われた。都庁第一庁舎前には、約40人が結集した。

 都庁第一庁舎前での抗議行動は、主催者である「包囲ネット」のあいさつではじまる。「元都知事・石原の下で、2003年『10・23通達』が出され、15年となる。安倍政府による教育破壊が拡大しているが、これは、石原プランの中にあったものだ。それを引き継ぐ都教委は、教育破壊の先頭にたっている。これを許さず闘おう」。参加者からのあいさつとして、「破防法・組対法に反対する共同行動」が発言して、都教委にシュプレヒコールを叩きつける。「10・23通達を撤回しろ!」「若者を戦場に送るな!」「『日の丸・君が代』の強制・処分反対!」「『特別の教科・道徳』反対!」「国威発揚の『オリンピック・パラリンピック教育』反対!」「ボランティアの強要反対!」「教育の軍事化を許さないぞ!」「憲法改悪反対!」「自衛隊と教育委員会・学校との連携をやめろ!」「日米軍事同盟反対! 共謀罪廃止!」「天皇制強化の代替わり反対!」。第一庁舎前での抗議行動を終え、第2庁舎10階会議室に移動し、要請行動を行なう。

 移動の過程で、入場規制の強化という事態にブチ当たる。庁舎の2階以上に入る場合は、一人ひとりが入場カードをゲートにかざしてゲートが開き、入場できるようになっている。昨年までは、代表者が氏名を記入し、人数分のカードを受け取り、それで全員が入場していた。ところが、今回、全員がそれぞれ、氏名を記入し、一人づつカードを受け取らなければ、入場できない方式に変えたのだ。オリンピックを控えた警備の強化ということだ。参加者からは、「都知事・小池は、『開かれた都庁』と言っているのに、何だこれは!」と怒りの声が上がる。

 この場で、かなりの時間を割かれ、交渉は、10分以上遅れて始まった。

 

都庁第2庁舎で要請行動

 

 交渉に対応するのは、東京都教育庁総務部教育情報課である。これは、ただ、要請文を受け取るだけの窓口であり、都教委は、要請の内容に対する担当部局との交渉を、一貫して拒絶している。最初に、入場規制の問題を抗議し、次に「なぜ担当部局が出てこないのか、担当者、担当部局を出せ」と要求し、弾劾した。そして、4団体が、要請文を読み上げて要求を突きつけ、教育情報課の見解を求めた。

 最初は、「包囲ネット」だ。「包囲ネット」の要請項目は、「10・23通達を撤回すること」「思想転向を強要する再発防止研修を行なわないこと」「自衛隊への『体験入隊』まで実施された『宿泊防災訓練』を中止し、『防災教育』を白紙に戻し再検討すること」「天皇代替わり行事など国事行為への、学校現場の動員・祝賀の強制を行なわないこと」「都民からの要請に対しては、教育情報課の窓口対応とせず、担当部局の責任者が応じること」など、27項目にのぼる。これについて、「包囲ネット」は、「毎年、都教委がおかしなことをやるから、要請項目がどんどん増える」「都教委は、都の教育をどんどん悪くしている」と追及した。二番目は、「『日の丸・君が代』強制反対 予防訴訟を引き継ぐ会」が、9項目の要請、三番目は、「『日の丸・君が代』強制反対 再雇用拒否撤回を求める第二次原告団」が、5項目の要請、最後に、「河原井さん・根津さんらの『君が代』解雇をさせない会」が、「一、10・23通達の撤回・処分の撤回」「二、都教委の性教育の現場への介入の撤回」「三、オリンピック・パラリンピック教育強制の撤回」の3項目を申し入れた。

 約1時間の要請の後、全員が都庁第1庁舎前に集まり、シュプレヒコールを再度叩きつけて、都教委への抗議・要請行動は終了した。

 今回の要請行動を闘い抜いた「包囲ネット」は、「都教委が、やるべきことはやらず、やるべきでないことばかりやっている」と怒りを明らかにしている。「10・23通達」によって、「日の丸」「君が代」を強制し、処分を乱発する都教委と知事・小池をさらに追及して闘おう。

                           〈東京都地域連合労働組合〉