11・18「取り戻そう!学校に思想・信条の自由を!『日の丸』『君が代』強制あかん、処分あかん 集会」

11・18 「取り戻そう!学校に思想・信条の自由を! 

       『日の丸』『君が代』強制あかん、処分あかん 集会」〈大阪〉

 

 11月18日、エル・おおさかにて、「取り戻そう!学校に思想・信条の自由を! 『日の丸』『君が代』強制あかん、処分あかん 集会」が「『日の丸・君が代』強制反対・不起立処分を撤回させる大阪ネットワーク」の主催で行なわれた。

 この日の集会は、①茨木特別支援学校教員の奥野泰孝氏への減給処分取消訴訟・控訴審判決についての報告、②大阪府教育委員会と大阪府立芦間高校校長への大阪弁護士会による人権救済勧告を広める取り組みについての報告、③大阪各地の闘いの報告、の3点を柱に行なわれた。

 ①奥野氏の減給処分取消訴訟・控訴審判決報告では、まずはじめに、主任弁護人の重村達郎弁護士が判決の批判と今後の上告審の展望について発言を行なった。重村弁護士は、「2012年1月26日の最高裁判決は、減給処分のような戒告処分を超える処分には特段の事情が必要であると一定の歯止めをかけたものだった。奥野氏の場合は、減給で戒告を超えているから、それを基礎づけるための事実がなければいけない。最高裁の判例でも、前に戒告処分があるだけで減給処分にはできないとしている。それでも処分をする特別の事情として、控訴審・中村判決は、奥野氏が式典の秩序や雰囲気が損なわれることを認識しながらあえて『不法行為』(不起立)を行なったということを悪いほうに評価して、減給処分を認容したという構造になっている」とした上で、上告審闘争勝利に向けた決意を明らかにして報告を終えた。

 重村弁護士の報告への質疑・応答が行なわれた後、当該の奥野泰孝氏が発言を行ない、奥野氏の支援団体の「奥野さんを支える叫ぶ石の会」「支援学校の君が代不起立応援団」の笠松氏の発言、司会からのカンパアピールがあり、集会は、②大阪府教育委員会と大阪府立芦間高校校長への大阪弁護士会による人権救済勧告を広める取り組みについての報告に移る。

 大阪弁護士会から勧告が出された経緯と意義について「大阪ネットワーク」の宮本氏が、提起する。宮本氏は、「2016年3月18日、大阪弁護士会は大阪府教育委員会と府立芦間高校校長に対し、『君が代』強制による『人権侵害』を認定し、是正勧告を行なった。この勧告は、芦間高校の教職員、生徒(卒業生)、保護者からの人権救済の申し立てを受けて大阪弁護士会が人権擁護委員会で1年をかけた調査で出したものである。弁護士会の措置として『要望』よりも強い『勧告』という形で出されたこと、また教職員だけでなく生徒(卒業生)・保護者からの申し出を受けたものであることも注目される点だ」とした。

 続いて、芦間高校教員でグループZAZA当該の梅原聡氏、「『日の丸・君が代』強制反対・不起立処分を撤回させる大阪ネットワーク」の間苧谷氏、「君が代」不起立当該でグループZAZAの山口氏が発言に起った。

 集会は、最後のパートとして、③闘いの報告に移る。

 グループZAZA当該からは、佐藤訓子氏、野村尚氏、松村宜彦氏、「高槻市の小中学校への『日の丸』の常時掲揚を許さない会」の吉田氏、「橋下市長による入れ墨調査拒否者への処分撤回を求める会」の安田氏、「『ピースおおさか』の危機を考える連絡会」の竹本氏、「D―TaC」の田中氏の発言を受け、最後に、「『日の丸・君が代』強制反対・不起立処分を撤回させる大阪ネットワーク」事務局長の山田光一氏によるまとめと今後の行動提起が行なわれ、集会を終了した。